会長より、新年のご挨拶
新年明けましておめでとうございます。本年も会員皆様のご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
昨年も引き続きコロナウィルス禍に翻弄された1年でしたが、学術大会につきましても千葉大会はオンライン方式にて実施させていただきました。「マンション新時代とマンション学」と題したシンポジウムと分科会を開催いたしましたが、オンライン方式による開催にもかかわらず多くのご参加をいただき、大きな支障もなく無事に終えることができました。改めてご協力いただきました関係各位には心より御礼申し上げます。
昨年は残念なことに、本学会に長年貢献されてきた会員が多く亡くなられました。特に、小林秀樹氏には2期にわたり会長をお勤めいただき、相馬計二氏には長年にわたり本会事務局の場をご提供いただきました。また、周藤利一氏は昨年の千葉大会の実行委員長としてご尽力いただいた後の訃報でした。誠に残念なことですが、心よりご冥福をお祈りいたします。
本年度の学術大会は、通常の対面方式にて4月22~23日に実施いたします。会場は京都洛北の地にある京都工芸繊維大学で、2007年以来16年ぶりの開催となります。メインテ-マは「社会的資産となる高経年マンションの再生・長寿命化への道すじ」と題して開催したします。社会的資産となりうるマンションを目指し、地域社会やコミュニティも視野に入れた「再生」や誰もが永く快適に住み続けられる「長寿命化」に向けての課題と解決法について幅広く議論する内容となっています。本シンポは、基調講演を予定していた小林秀樹先生が昨年10月11日に亡くなられたことから、生前に収録されたビデオを上映させていただいた上で、マンション管理のあるべき姿について共有するとともに、マンションの長寿命化による都市文化の価値創造についても展望できればと期待しています。その他に4つの研究分科会と区分所有法改正に関する意見交換会を予定しています。実際に会員が集まって対面方式で行う大会は4年ぶりとなりますので、多くの会員の皆様が集い、直接意見交換できることを心より楽しみにしております。京都の4月は観光シーズンであり、ホテルの予約が取りにくい時期ですので、お早目の予約をお勧めいたします。
いよいよ「マンション管理計画認定制度」が施行されることになり、認定マンションも続々誕生しています。今後、高経年マンションが急増し、ますますマンション管理の重要性が周知されるようになる時代を迎えようとしていますが、マンション管理の種々の課題解決に向け、法務省や国土交通省では区分所有法制の見直しに向けた検討が行われています。こうした状況に対し、マンションの普及とともに発展してきた本学会への期待はより一層高まることが想定されます。4月に開催される京都大会の場でも、皆様のご意見をお伺いする機会を設ける予定でおります。
会員の皆様には、豊かなマンション居住の実現に向けた社会の要請に応えていくために、それぞれの立場から本学会をご活用いただき、本年もマンション学の発展と普及のためにご協力のほど何卒よろしくお願い申し上げます。